「シャツ年齢」とは示唆に富む言葉だな【書評】大草直子の最愛リスト
スタイリスト、雑誌編集者として、数々の名品を目にしてきた著者が、自身の愛用品を紹介している本です。
愛用品にまつわる思い入れや、購入したときのストーリーなどが、語られています。
この著者は、思いっきりスタイリッシュなオシャレが似合う人のようです。
(ポロ・ラルフローレン)Polo Ralph Lauren 並行輸入 Shirt Denim/Chambray Classic-Fit Sport Shirt 7979646 Denim L
- 出版社/メーカー: Polo Ralph Lauren(ポロ・ラルフローレン)
- 発売日: 2013/07/04
- メディア: ウェア&シューズ
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例えばね、愛用品としてダンガリーシャツが挙げられていました。
私も18歳のとき買ってみたけれど、似合わないにもほどがあるだろっ!、って言いたくなる無残さ。
大体、この手のオシャレ本は、シンプル・シックで硬派なテイストが多いです。
フェミニンなスタイルしか似合わない私が、まるで方向性が違うと気付くまでにはかなりの時間を要しました。(あほ)
その間、オシャレ本を真似して、かなりアイタタな目にも遭いました。(泣)
著者と服の好みが違うので、図書館で出会うことがなければ、手に取ることはなかったでしょう。
「ふ~ん」とページをめくりながら、ふとある章にひきつけられました。
それは、シャツについて語った章でした。
日ごろよく言っていますが、38歳を超えたあたりが「シャツ年齢」
肩が丸くなり、二の腕にも色っぽい贅肉がのり
そして、バスト位置が下がる
この時こそ、本格的にシャツが楽しめるとき
この部分を読んだとき、私の脳裏にはある光景がよみがえっていました。
先日、ある職場に書類を取りに行ったときのこと。
私服のその職場は、非常にラフな感じ。もっと言えば、きびきびした空気のないルーズささえ漂っていました。
医療系の職場なので、本当は看護師さんと保健師というプロ軍団の職場なのですが・・・
その時はわからなかった「ルーズさ」を生み出す要因
それは、40歳前後と思われる彼女たちのニットの着こなしにありました。
その職場は全員が、薄手ニットを着用していました。
それは、彼女たちの丸くなった背中や腕、肩を容赦なく強調する装いだったのです。
ニットは着ていてラクですが、自身の体型をカバーしてくれない恐ろしいアイテムです。
第3者としてこの職場を見て、もっとシャープさを強調する装いが有能そうに見えるのだと思いました。
40歳になるころには、体重は変わらなくても体型は変わります。
似合わなくなるものも出てきますが、ハリのあるシャツのように
若いころは生真面目な雰囲気しか出せなかったアイテムも、丸くなった中年体型にはよく似合いだすアイテムもあります。
そんな示唆に富んだ一章があるこの本は、何を着ていいのかわからない、おしゃれ迷子さんにオススメします。