りんどうのマニアな図書室

田舎のおばさんが本を読んでぶつぶつ言っているブログです。書評中心ですが興味のない記事はスルーでお願いします。

「シャツ年齢」とは示唆に富む言葉だな【書評】大草直子の最愛リスト

スタイリスト、雑誌編集者として、数々の名品を目にしてきた著者が、自身の愛用品を紹介している本です。

 

大草直子の最愛リスト 服から雑貨まで62品

大草直子の最愛リスト 服から雑貨まで62品

 

 

愛用品にまつわる思い入れや、購入したときのストーリーなどが、語られています。

この著者は、思いっきりスタイリッシュなオシャレが似合う人のようです。

 

(ポロ・ラルフローレン)Polo Ralph Lauren 並行輸入 Shirt Denim/Chambray Classic-Fit Sport Shirt 7979646 Denim L

(ポロ・ラルフローレン)Polo Ralph Lauren 並行輸入 Shirt Denim/Chambray Classic-Fit Sport Shirt 7979646 Denim L

 

 

例えばね、愛用品としてダンガリーシャツが挙げられていました。

ダンガリーシャツ

私も18歳のとき買ってみたけれど、似合わないにもほどがあるだろっ!、って言いたくなる無残さ。

大体、この手のオシャレ本は、シンプル・シックで硬派なテイストが多いです。

フェミニンなスタイルしか似合わない私が、まるで方向性が違うと気付くまでにはかなりの時間を要しました。(あほ)

その間、オシャレ本を真似して、かなりアイタタな目にも遭いました。(泣)

 

著者と服の好みが違うので、図書館で出会うことがなければ、手に取ることはなかったでしょう。

 「ふ~ん」とページをめくりながら、ふとある章にひきつけられました。

それは、シャツについて語った章でした。

 

日ごろよく言っていますが、38歳を超えたあたりが「シャツ年齢」

肩が丸くなり、二の腕にも色っぽい贅肉がのり

そして、バスト位置が下がる

この時こそ、本格的にシャツが楽しめるとき

 

この部分を読んだとき、私の脳裏にはある光景がよみがえっていました。

 

先日、ある職場に書類を取りに行ったときのこと。

私服のその職場は、非常にラフな感じ。もっと言えば、きびきびした空気のないルーズささえ漂っていました。

医療系の職場なので、本当は看護師さんと保健師というプロ軍団の職場なのですが・・・

 その時はわからなかった「ルーズさ」を生み出す要因

それは、40歳前後と思われる彼女たちのニットの着こなしにありました。

 

その職場は全員が、薄手ニットを着用していました。

それは、彼女たちの丸くなった背中や腕、肩を容赦なく強調する装いだったのです。

 ニットは着ていてラクですが、自身の体型をカバーしてくれない恐ろしいアイテムです。

第3者としてこの職場を見て、もっとシャープさを強調する装いが有能そうに見えるのだと思いました。

 

40歳になるころには、体重は変わらなくても体型は変わります。

似合わなくなるものも出てきますが、ハリのあるシャツのように

若いころは生真面目な雰囲気しか出せなかったアイテムも、丸くなった中年体型にはよく似合いだすアイテムもあります。

 

そんな示唆に富んだ一章があるこの本は、何を着ていいのかわからない、おしゃれ迷子さんにオススメします。